成果主義に関連した書籍

人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171)

著者は若くして弁護士になったことから、若い頃色々な失敗や苦労をしています。その中で、質問の持つパワーに気づき、それを実戦でテストし、理論づけています。 質問の持つパワーをいくつもに分類し、それを豊富な例を挙げて説得力ある文章で論じています。 これまで何気なく使っていた質問に、このような使い方があるなどとは知らなかったし、悪い使い方をする人がいたら、大変なことになる、と思いました。諸刃の剣と言えるでしょう。 少し、恐ろしさすら感じました。知らないと、他人に操られてしまうかもしれません。

認め上手 人を動かす53の知恵

人は何のために働くのか。お金のため、と言い切れる人は、相当の困窮者か、お金そのものが好きで好きでたまらない、一種の偏執狂に違いない。心に手をおいて虚心に考えてみると、多くの人は、仕事の先にいるお客さんや、いつも顔を突き合わせている仕事仲間に自分の存在や能力を認めて欲しい、という、けばげな、しかし非常に強い欲求が自分の胸底に存在することを見出すはずである。 本書はそうした「承認欲求」が人間が働くことの根底にあることを述べた上で、承認のされ方に関する、日本人ならではの指向性も踏まえ、部下の意欲と能力を引き出す53もの仕掛けをわかりやすく解説する。著者は既に同じテーマで何冊もの本を著しているが、本書が最も実践的な内容となっている。 大学院のMBAコースでは絶対に教えてくれない、人間学に基づいた生きたマネジメント論であり、ひとりでも部下をもつ人にとっての必読書たるべきだ。

ゲームの変革者―イノベーションで収益を伸ばす

創造はシステムである 「失敗学」から「創造学」へ (角川oneテーマ21)

本書は、「創造」を天才の占有物、発明家の名人芸の座から解放し、一般人のためにマニュアル化するという意欲的な試みの成果である。 第1章は「こうありたい」ということを言葉にする「要件定義」の重要性・方法・例を示し、明治以来の日本は製品と一緒に要求定義も輸入してしまったので、要件定義が定着していないと解説している。 第2章は要求定義した内容を実現するためのテクニックを解説している(私はこの章が一番面白かった)。この中心はTRIZ(トゥリーズ)である。TRIZとは「発明的問題解決理論」という意味のロシア語の頭文字をならべたものであるが、アルトシューラーという研究者が旧ソ連の特許を解析して、発明者の頭の動きの共通性を抽出したものである。TRIZは弟子が米国に渡ったことによって広まったのである。創造のテクニックとは、例えば、挿入付加・分割(機能分離・並列化・オフライン化・副次排除を含む)・変形・交換・流線・合体・変

儲けを生み出す人事制度7つのしくみ―感動の人事制度はこうつくれ! (Nanaブックス)

・WIN-WINの関係 ・石切りの寓話 ・なりたいと思う人間にしかなれない ・ジョハリの窓 ・能力×努力×ヤル気(考え方) ・「仕事」の報酬は「仕事」 簡単に列挙しただけでもこれだけあります。 内容は充実していますので、惜しむらくは出典を明らかにしていないことでしょう。 しかし、ビジネス書を多く読んでいなければ書けない内容でもあり、著者の努力に☆4つです。 社会保険労務士なら、これ位読んでなければモグリですね。

内側から見た富士通「成果主義」の崩壊 (ペーパーバックス)

 既に、著者・コラムニストとしての地位を確立した筆者のデビュー作である。特に大手のサラリーマンであれば、本書の名称は知らない者はいない程、出版当時にも有名になった本ではあるが、今回、初めて通読した。企業の人事評価制度・給与支給制度としての成果主義は、規制緩和とならんで、現在の格差社会・貧困層の増大の元凶のように糾弾されることが多い。この是非や真偽はともかくとして、確かにこの本で指摘する富士通の成果主義の問題点は、傾聴に値する。「人件費削減が主目的」「降格のない成果評価は無意味」「人事部門が独裁者になる」「早期退職のリストラとセットで実施」など、他社の人事部門が成果主義を自社に導入する前にこの本があれば、食い入るように読んだであろう。また、既に出版時に導入されていた企業も、その軌道修正にこの本を活用したことが十分に予想される。  今からみても力作だと思う。また、少なくとも企業に勤めるサラリー

社員の幸せを追求したら社長も成果主義も不要になった!

  急成長メガネチェーン・株式会社21の「破常識」な経営  ・いっさいの利益を社員で山分けし、顧客にも還元   (利益を残さない会社)  ・株主は社員で、社員による共同経営   (仲間主義で雇用者・被雇用者の関係が希薄な会社)  ・人事破壊で合理化   (間接部門がなく、管理職もいない会社)  ・会社の業績、財務状況、全社員の給与・賞与明細などの情報開示   (透明経営の会社)  ・社員間の競争排除   (ノルマ・目標を設定せず、成果・能力主義でない会社)  会社のありかたの1つの方法だと思う。  会社はだれのものか?  中小企業で多いのは、社長の物という場合。  大企業で多いのは、株主の者という場合。  そうではなく、上場をしないで、  会社は社員の物であると宣言する場合もある。それがこの例だ。  グローバルスタンダードに対抗するには、  このようなローカルスタンダードだと思った。  そ

虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ

   成果主義を導入したものの、思ったように効果が出ないという企業の話を耳にすることが多い。社員側からすれば、収入が下がるリスクを冒してまで、難しいプロジェクトや長期間のプロジェクトに手を挙げる意味はない。    本書は、そんな成果主義を真っ向から批判し、日本型の年功制の利点を論じたものである。著者の高橋伸夫は経営組織論を専門とする経営学者であり、日本企業の意思決定原理や組織活性化を研究課題としている。また2002年には、日本経済新聞の「やさしい経済学」のコーナーに、日本型の人事に関する連載を行っている。そんな高橋が一貫して述べているのは、日本型年功制がいかに洗練されていてすばらしいものであるかということである。また、昨今急に“輸入”されたかにも見える成果主義であるが、その誕生は古く、現在では必ずしも欧米のスタンダードとされているシステムではないことも述べている。    本書を読んで分かるのは、日本型の人

正社員が没落する ――「貧困スパイラル」を止めろ! (角川oneテーマ21)

新書としては、かなり読み応えある内容です。堤氏がアメリカ、湯浅氏が日本の貧困問題について、各々の立場から深く語りあっています。両氏は、貧困問題に対して、おもに国、自治体、大企業などに働きかける、運動家・活動家として活躍しています。失業者や生活困窮者の伝家の宝刀として、生活保護申請をあげています。 私は先に、堤氏の「ルポ貧困大国アメリカ」、湯浅氏の「反貧困」を読んでいましたが、まず本書を読んでから前書二冊を読んだ方が、貧困問題の大まかな概略をつかめて理解しやすかったと思いました。 本書では貧困の相手となる、国、自治体、大企業の存続ありきで語られています。しかしながら、もしそれらがが破綻し、生活保護申請をはじめ、今の社会制度が崩壊したときに、わたしたちはどのようにして生きていったらいいのか?さらなる大不況になる可能性のある中、私は何度もそう思いました。本書では語り合う内容ではないと思いますが、

できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)

虚妄の成果主義など、経済学者の視点から物事を書いている 著者による、社員の分析結果とその考察 内容はそんなに固い内容ではなくて、できる社員とは 「やり過ごす」社員であることを統計結果から述べています。 ならば、やり過ごされた内容は、係長などが、「尻ぬぐい」や 「泥をかぶって」行っています。  仕事の満足度と、退職志望は、「見通し」という説明変数で 解説できることを述べています。がらっと変わって 囚人のジレンマを持ち出し、実社会での囚人のジレンマは 協調行動が生き残るためのKeyであることを述べています。  最後の章は、経営者と経営ということでまとめています。 最後の章は別として、良くできた本です。多くの事項が 頭の中で考えたことと実際の乖離について、うまく説明を つけています。 ぜひ、MBAなどで頭でっかちになりがちな人も含めて 読んでみる価値のある本ではないかとおもいます。