成果主義で問題が発生した実例
- 三井物産
- 大手企業の中では成果主義導入により最も大きな不祥事を招いた企業といえる。
- 1999年に導入した当制度により入社4年目以降の社員の基本給は横一線となり、売上高やその前年比、新事業件数など数値化できる評価によって賞与に差をつけた。この結果、知識や人脈を同期や後輩に教えることは損、という風潮が高まり、人材育成の障害となり、目標達成のために違法行為も辞さないというモラルハザードにまで発展した。
- その弊害が最も顕著に現れたのが、2002年の国後島ディーゼル発電施設不正入札・談合事件、および2004年に発覚したディーゼル自動車排ガス浄化装置データ捏造事件の二つであり、本社捜索まで行われ、逮捕者まで出すこととなった。
- 富士通
- 富士通は1993年、成果主義に基づく評価制度を他の大企業に先駆けて導入した。当時の富士通は大手ながら先取の気風に富む企業として知られており、富士通らしい行動として期待と注目を集めた。
- だが、実際に導入してみると、対象にされた社員が総じて評価の低下を恐れて慎重になり、かつての親指シフトやFM-TOWNSの様な、独創的な新機軸を意欲的に盛り込んだ「富士通らしい製品」が全く出てこなくなった。
- このため富士通の業績は90年代に著しく悪化した。しかし、当時の社長秋草直之は度重なる業績の下方修正に対し「社員が仕事しないから悪い」とまで言い、トップとしての責任をとろうとしなかったため各方面から非難が集中した。
- ナムコ
- クリエイティブな業界における、成果主義が弊害を起こした典型例として知られる。
- 開発部門のスタッフにも比較的単純な成果主義を導入し、開発に携わったソフトの販売実績をボーナスに直結させたため、売上成果の多い人気タイトル制作に関わったスタッフはボーナスがプラスされる一方で、売上成果の少ない作品制作に関わったスタッフはボーナスがカットされる事になった。このため結果として、スタッフのほぼ全員が確実に売り上げが見込める人気タイトルの次回作制作部署への配属を希望し、仕事の奪い合いになり、オリジナルの新規タイトルがほとんど制作されなくなった。
- また、手間がかかる割に評価に繋がらないソフトチェックやデバッグが蔑ろにされてしまい、『ソウルキャリバーIII』では致命的なバグの存在を見落としたままソフトを発売してしまうという不手際を発生させた。
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